美術鑑賞
美術館巡り

5日の土曜日、かみさんと東京へ美術館巡りをしてきた。
9時37分発の新幹線に乗り、品川から山手線渋谷で降り、まずはBunkamuraを目指した。
渋谷はゴミゴミして喧しくて、嫌いな街だが、午前の内ならまだ我慢できる。
「Bunkamuraミュージアム」で「ラファエル前派展」を観た。
ラファエル前派は、17世紀オランダ風俗画と並んで私の大好きなジャンル。
会場は思ったより空いていて、ゆったり鑑賞することが出来た。

アルバート・ジョセフ・ムーア「夏の夜」
ラファエル前派の画家たちが描く作品には、静謐な佇まいの中に潜む悲しみ、怒り、憎しみ、希望など様々な人間の感情が感じられる。

今回のラファエル前派展で、タイトル画像(ベルジーニ「シャクヤクの花」)とともに最も印象に残った作品は、上記フレデリック・レイトンの「エレジー」。繊細な筆致から悲しみがヒタヒタと伝わってくる。
ラファエル前派展を観終わり、ミュージアムレストランで昼食。
その後我々は六本木ヒルズへ向かった。

「森アーツセンター」で開催中の「フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」である。
目玉はもちろんフェルメールとレンブラントの作品だが、ライスダールやホッベマなどの風景画、ヤン・ステーンやデ・ホーホなどの風俗画が楽しめる。
フェルメール今回の作品は「水差しを持つ女」。
全体にくすんだ色調が円熟味を醸し出している。才気溢れる「牛乳を注ぐ女」もいいが、晩年に近い枯れた作風に好感が持てる。

美術館3件目は、同じ六本木ヒルズ内の「森美術館」で開催の「村上隆の五百羅漢図展」。
村上隆というと、大口のウサギに似た風船キャラクターぐらいの知識しかないのだが、五百羅漢の大作を発表したというので足を伸ばしてみた。作品は自由に撮影して良いというオープンな展覧会で若者中心に会場は賑わっていた。
さて、体力があれば上野で始まったばかりの「カラバッジョ」も観たかったが、後日とした。
気持ちが先走り、身体が付いてこれない。
大丸地下で夕食のお弁当を買って、帰路に就いた。
この日は10km近く歩いていた。疲れる訳だ。