美術鑑賞
東京 美術館巡り

6月8日、降りしきる雨の中、バスに乗りかみさんと東京へ。
開催中の美術展「バルテュス」「デュフィ」「オランダ・ハーグ派」を見に行った。
8時30分、静鉄・新宿ライナーに乗り、池尻大橋で下車。地下鉄に乗り換え、渋谷へ。
11時20分、まずは「デュフィ展」の渋谷Bunkamuraミュージアムへ向かった。
渋谷は人が多過ぎて騒々しく嫌いな街だが、この日は午前中で雨が降っているせいか普段より人は少な目。
展覧会初日なので混雑を予想していたが、すんなりと会場へ入れた。
デュフィは、私にとってはお馴染みの画家なので、新たな驚きはなかったが、油彩よりは軽快なタッチの水彩画が好み。
今展覧会の特長は彼が手がけたテキスタイルデザインの展示。
彼は様々なジャンルでその才能を発揮していたのだ。

デュフィ「イエールの広場」
私は訪れた美術展では必ずそのポストカードを2~3枚購入する。
ポストカードは印刷物だから、実物と色が違うことが多々ある。
私は気に入った作品であっても色が違い過ぎる物は買わない。今回は上の画像の1点のみ購入した。
12時15分、上野へ向かう前に昼食を摂ることにした。
駅に向かう途中に、以前から気になっていた鯨肉専門店「くじら屋」に入った。
この日の日替わり定食は「鯨の天ぷら」。懐かしい味だ。肉は噛みごたえがあるが柔らかさを感じる。
確かに鯨の肉は無くても我々は困らない。しかし、日本の食文化を他国からとやかく言われる筋合いは一切ない。
午後1時40分、次に訪れたのは上野の東京都美術館。ここもお馴染みの美術館だ。
ピカソをして「20世紀最後の巨匠」と言わしめたバルテュスの大回顧展である。
こちらも思ったより混雑していずゆっくりと作品を鑑賞することが出来た。

この目で実物を鑑賞すると、図録やテレビ画面では分からない作品のタッチや色、さらには作者の制作意図などが読み取れる。

バルテュスといえば、少女の醸し出すエロティシズム作品に注目が集まるが、今展覧会にも多数展示されていた。但し私が購入したのは上の「おやつの時間」。彼の作品も印刷での再現が難しく、このポストカードが実物に近い唯一のお気に入り作品だった。

三番目に訪れたのは新宿の東郷青児美術館。
JR新宿駅西口から10分程歩くと、高層ビル街の一角に損保ジャパンビルが見えてくる。東郷青児美術館はその42階にある。
ここを訪れるのは初めて。開催されている美術展は「オランダ・ハーグ派展」。
オランダ・ハーグ派についてチラシを引用して説明しておこう。
「19世紀後半のオランダで、ゴッホが“大物”と呼んだ画家たちがいました。彼らは活動の拠点であった都市の名に因んで“ハーグ派”と呼ばれていました。ハーグ派はフランスのバルビゾン派の影響を受けながら、17世紀オランダ黄金時代の絵画を再評価し、屋外における自然観察を基盤として風車や運河、海景や船といったオランダならではの風景、漁業や農業に従事する人たち、室内など身近でありふれた光景を、透明感のある繊細な光とともに描きました。(後略)

ヘンドリック・ヴァイセンブルフ「ハーレムの風景」
私はレンブラント、フェルメール、ゴッホといったオランダの画家が大好きだが、ゴッホ初期の作品が数点見られるということで楽しみにしていた。
オランダに限らず17~19世紀の風景画に、私はいつも癒しを感じる。
美術館を3館巡って些か疲れた。スバルビル地下の喫茶店に入り、ケーキセットで一息ついた。
5時少し前、静岡に帰るべく新宿から代々木(新宿ライナーバス停)に向かった。